いなか浜、前浜はアカウミガメの上陸密度が日本一高い砂浜で、花崗岩が砕けた黄色い砂浜が約1kmに渡って続き、5月から7月にかけてウミガメが産卵の為に上陸します。最盛期には一晩で20頭以上上陸することもあります。8月に入ると孵化した子ガメが海に帰っていきます。
アカウミガメは甲長1m程。赤褐色で頭は大きく、肉食性でクラゲ、イカ、小魚、カニ、ヤドカリなどを食べます。日本はオーストラリアと並び、太平洋域におけるアカウミガメの主要な産卵地であり、中でも鹿児島県は自然海岸が多く残されていて全国でも有数の産卵地となっています。
アオウミガメは甲長1.4mに達し、青緑色で頭は小さく、草食性で海藻を食べます。日本での産卵地は小笠原、西表島、屋久島などで、屋久島が北限となっています。
エラブウミヘビはコブラの先祖から分化して進化したヘビの仲間で、コブラと同様の強い神経毒を持っています。でも顎は他のヘビの様に大きく開けることが出来ないので、捕まえていたずらでもしない限り咬まれることはないでしょう。沖縄では薫製にして「イラブー」と呼び、食材にしています。
北西に見える口永良部島は安山岩質の活火山島で人口160人ほどです。
活火山としては日本で唯一噴火口に下りることが許されています。いなか浜から見る夕日は、夏には口永良部島の右側に、冬には左側に沈みます。
天気が良いと北北西に硫黄島が見えます。こちらも活火山で、産出する硫黄で海面まで黄色くなり、藩政時代から1960年代前半まで硫黄を採掘していました。鬼界ヶ島とも呼ばれ、竹島と並び史上最大規模の幸屋火砕流を噴出した鬼界カルデラの外輪山の北外縁に位置します。
人口は150人ほどです。 |